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「バーチャル日本博」特集!進化するVR空間で日本の美の世界を体験しよう

「日本の美」を国内外へ発信する文化芸術の祭典「日本博」を、オンライン上の仮想空間で体験できる「バーチャル日本博」が2021年8月17日にオープンしました。

リアルの会場に足を運ぶのが難しい人でも、全国各地で開催されている多様な展覧会や舞台芸術などを美しいデジタルコンテンツで楽しめるプラットフォーム。本記事ではその全容を紹介します!

日本全国から集めた「日本の美」をスマホ・PCで回遊!「バーチャル日本博」

パビリオン外観

文化庁と独立行政法人日本芸術文化振興会が中心となって、2019年にスタートした国家プロジェクト・日本博。その総合テーマは<日本人と自然>です。

古来から日本人がどのように自然と共存し、自然への畏敬の心を表現し、後世に伝えてきたのか。自然との関りによって育まれた日本人の美意識――縄文から現代まで続く「日本の美」を体現する文化や芸術を、多彩なプログラムを通じて展開してきました。

しかし、2020年には新型コロナウイルス感染症の影響で、実際の会場でリアルな体験を提供するハードルが上がり、現在でも多くの鑑賞体験の機会が失われています。

そこで、時代のニーズに合わせた新しい文化芸術の鑑賞方法として、会場に来られない方でもVRや動画などのデジタルコンテンツで日本博の事業を楽しんでもらえるだけでなく、感染症の収束後にも次代へ「日本の美」をつなげるレガシーとなるプラットフォーム「バーチャル日本博」が誕生しました。

「バーチャル日本博」に入ってみよう!

外観エリアイメージ

VR空間「バーチャル日本博」へのアクセスは、ネット環境さえあれば国内外どこからでも無料。専用デバイスは必要なく、スマートフォンやPCから簡単に入場することが可能です。(対応言語は日本語と英語です)

まずはぜひ一度、実際に体験してみてください。(「バーチャル日本博」へはこちらから)

3DCGの自然と水に囲まれた白亜の仮想パビリオンが「バーチャル日本博」の舞台。高く青い空、遠くに富士山を望む開放的で美しい空間が広がっています。

パビリオン外観 エントランス周辺
移動ポイントと閲覧ポイント
フロアマップ詳細

ドラックで視点を変えながら、床で回転する白い「移動ポイント」か、四角いピンクの「閲覧ポイント」をクリックすることで空間を移動できます。

慣れないうちは、やや操作に戸惑うかもしれません。見たいコンテンツが決まっている場合は、画面右上に表示されるフロアマップをクリックして詳細を開き、各エリアの移動ポイントを押せばスムーズに移動できるでしょう。

エントランスにはさまざまな広告が流れる大きなモニターがありますが、特定の日時には舞台公演やファッションショー、コンサートなどのライブ&アーカイブ配信が行われることも。直近では、9月10日19時から「第5回 ふじよしだ時空間絵巻 名曲アリアコンサート&トークショー」がライブ配信されます。

展示エリア
展示エリアの様子(例)特別展「冨嶽三十六景への挑戦 北斎と広重」江戸東京博物館

展示エリアは2層あり、層ごとに6つの展示室が設けられています。リアルの美術館に展示物が並んでいるように、VR・動画・美術作品の高精細画像などのサムネイルが壁面に並び、クリックすればコンテンツの詳細や事業紹介文が閲覧できる仕様です。

特にVR系コンテンツは見どころが盛りだくさんなので、回遊中に見かけたら積極的にクリックしてみるのがおすすめです!

「バーチャル日本博」ではどんな事業のコンテンツが見られる?

「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」葛飾北斎画モーダル
特別展「工藝2020-自然と美のかたち-」VR
国立劇場令和3年2月特別企画公演「月・雪・花ー四季折々のこころー」
「神宮の杜芸術祝祭」名和晃平《White Deer (Meiji Jingu)》2020 ブロンズに塗装 Photo : Keizo KIOKU
日本博特別企画「アイヌ文化フェスティバル」

オープン時点で掲載されているデジタルコンテンツは、日本博でこれまで実施されてきた事業や、全国で現在も開催されている事業のうち45事業、計240点。仏像などの彫刻、浮世絵、工芸、きもの、ファッション、現代アート、マンガ・アニメなどの展覧会、歌舞伎、能楽、文楽などの伝統芸能、現代舞台芸術、芸術祭、アイヌ文化を活用した各種体験事業など、ジャンルは多岐にわたります。

回遊していくと、江戸東京博物館で好評を博した特別展「冨嶽三十六景への挑戦 北斎と広重」や、9月12日まで東京国立博物館で開催中の 特別展「国宝 聖林寺十一面観音 -三輪山信仰のみほとけ」 (2022年2月5日~3月27日に奈良国立博物館東新館に巡回予定)といった、日本美術の最高峰を扱う大々的な事業が目を引きます。

一方で、文化財の保存・修理の技、日本酒学の体験プログラムなど、派手ではないけれど面白い一歩踏み込んだ内容のコンテンツも。実に多角的な「日本の美」の博覧会といった雰囲気で、回遊するだけでも新鮮な驚きがあるはず。

秋以降回遊イメージ

さて、実際に「バーチャル日本博」に入場してみて「機能がシンプルすぎる」「もっとたくさんのコンテンツが見たい!」と感じられた方もいるのではないでしょうか。

実は、秋以降には紹介したパビリオン以外にも、上の画像のような日本の自然や都市が共生する空間が何倍にも拡張されるだけでなく、来場者がアバターとなってライブに参加したりチャットをしたりと、来場者のコミュニケーションが可能となる機能なども追加される予定とのこと。もちろん、機能の充実に合わせてコンテンツ数も徐々に増えていくそうですよ。

まだまだ検討中という話ですが、ゆくゆくはアバターが集まれる、ライブ配信が盛り上がりそうな広場の実装も……? 正式な発表を楽しみに待ちましょう!

「バーチャル日本博」記者会見の様子

「バーチャル日本博」オープンの同日には、海外メディア向けの記者発表会が開催されました。

都倉俊一文化庁長官と河村潤子日本芸術文化振興会理事長

記者発表会では、都倉俊一文化庁長官と河村潤子日本芸術文化振興会理事長が登壇し、「バーチャル日本博」の概要説明や質疑応答に対応しました。

都倉長官は冒頭で「COVID-19の感染拡大は、人々の生活におけるこれまでの前提を大きく覆すこととなりました。(中略)人々には交わりやコミュニケーションを通じて、お互いのぬくもりを感じることが必要であり、それこそが文化芸術のすべてなのです。文化芸術は人々の交流の源であり、心の栄養、糧です。あらゆる表現活動は人々の心を動かし、世の中を動かすものだと信じています」と文化芸術の役割について述べました。

「バーチャル日本博」を国際社会に対して発信するだけでなく、日本国内においても広めたいと語る都倉長官。「(日本人が)忘却してしまっているものがたくさんある。つまり、伝統を次世代に引き継ぐことを忘れつつあります」と警鐘を鳴らし、「バーチャル日本博」を通して日本人が連綿と築き上げてきた伝統の技や芸術を再発見し、その価値をあらためて自覚することへの期待を込めました。

その話題に関連して河村理事長は、2020年当時、関係者の理解があまり得られなかった歌舞伎のオンライン配信を実施したところ、実際の劇場公演より多くの人が観覧に訪れた体験を振り返ります。歌舞伎を見たことがなかった若者や外国人も多かったそうで、「インターネットを通じて配信することが、伝統工芸や芸能の敷居を低くする効果がある」と実感したとのこと。

河村理事長は日本博のプログラムの特徴を「外国人や子ども、若者が日本の文化を知る・再認識するようなプログラム、また最先端技術や新しい手法・演出にチャレンジしたもの」と説明。「『日本の美』を表現したプログラムを国の内外に発信し次世代に伝えることで、さらなる未来の創成を目指しています」と話す姿からは、「バーチャル日本博」、ひいては日本博プロジェクトがいかに次世代を担う若者たちを重要視し、希望を託しているかが伝わってきます。

最後に次のようなメッセージを寄せました。「コロナ禍で、実際の会場でのリアル体験が叶わない方々にもデジタルコンテンツで楽しんでいただきたい。そして、コロナ終息後には多くの方々に実際の会場にお越しいただき、リアルでなければ感じられないことも体験していただきたい。リアル体験とバーチャル体験を通じて、人と人とのつながり・感動・喜びをぜひ共有していただければ」


これから次々に進化していく「バーチャル日本博」。来場者同士がコミュニケーションをとれるようになれば、新しい楽しみ方が生まれそうでワクワクしますね!

なお、「バーチャル日本博」に掲載されているコンテンツは、掲載期限があるものとないものがあるとのこと。より多くのコンテンツを掲載できるよう拡張を目指しているそうですが、掲載が終了する可能性も考慮して、興味のある方は早めにコンテンツをチェックしておくといいかもしれません。

 

「バーチャル日本博」
https://japanculturalexpo.bunka.go.jp/vp/

<推奨動作環境>
◆スマートフォン
iPhone(iOS13.4以降) /推奨ブラウザ Safari
android(6.0.1以上)※/推奨ブラウザ Chrome

◆Windows (PC)
Windows 10以降、GPU、およびメモリ(RAM) 8GB
ビデオメモリ2GB以上
推奨ブラウザ:最新版のGoogle Chrome、Firefox、およびChromium以降のMicrosoft Edge

◆Mac
OSX 10.10.5 (Yosemite)以降、GPU、およびメモリ(RAM)8GB
ビデオメモリ2GB以上
推奨ブラウザ:Safari

※ ブラウザは常に最新の安定バージョンに更新してください。
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